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昨夜の月はとても明るく輝いていましたね。
仲秋の名月まであと少しといったところです。
こんな秋の夜にお勧めしたいのが、ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち〈上〉です。
ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち〈下〉
これは多分小学生か中学生のときに一度読んだ本です。
今考えるとずいぶん細かい字の分厚い本なのに、
当時は話の長さにも気付いていませんでした。
うさぎたちの冒険にハラハラドキドキ、ストーリーは二転三転、
それでいて非常にリアルなうさぎたちの物語。
それだけ夢中になって読んでいたということでしょうか。
今でも時々、ウォーターシップ・ダウンがどこかに存在しているような、
うさぎたちが揃って月を眺めているような、そんな気がするのです。
大人になった今でも、きれいな月を見ると彼らに会いたくなる。
ヘイゼルに、ブラックベリに、あの勇敢なうさぎたちに、貴方も会ってみませんか。
2005.09.08  戦争のつくりかた
昨年出た、リボンプロジェクトさんの本です。
やさしい言葉で綴られています、お子さんとも読んでみてください。
そして最後に巻末に書いてある、法律を眺めてみてください。
「戦争のつくりかた」が見事に再現されているんです。
漠然と「こうなったら嫌」な未来が一気に現実味を帯びてきます。
空恐ろしい話です・・・。
戦争のつくりかた
読むとわかりますが、実はかなりの所まで戦争のお膳立てはされていて、
最後の歯止めになっているのが、話題の憲法9条なんですね。
陸海空軍は持たない、戦力をもたない、武力を行使しない。
日本には自衛隊がありますが、海外での武力行使ができないので、
イラクのように派兵はしても戦争の役には立ちません。
9条があるから、1人の外国人も戦闘で殺さず、殺されない自衛隊でいられたんです。
でも、憲法9条が無くなってしまったら、名実共に軍隊の仲間入りです。
あなたの大切な人が、人を殺し、殺される立場になるかもしれない。
それが、憲法を、9条を変える(見直す)ということです。
 
今、サマワでは水の供給も学校などの補修工事も民間委託だそうです。
自衛隊はたまに監督するだけで、貴重な水を飲み、テロの危険に晒されています。
ほんとに一日も早く帰ってきて欲しいです。
他国が続々とイラクから軍を撤退している中、アメリカはしきりに
「憲法を改正して戦争をできるようにしろ、米軍を手伝え」とせっついています。
それを受けて、自民党、公明党、民主党などが改憲の動きを強めています。
今度の総選挙で決まる国会議員が、改憲を進めるかもしれない。
郵政の影に隠れていますが、とっても大事な問題だと思います。
投票に行って、4年間を任せられる人を選ぶ。
それが最も確かな意思表示になります。
 
そういえば、子供のころは紛争やテロのニュースを聞くたび
「大人ってばかだなぁ。話し合えばいいのに」って思ってました。
今では、「疑心暗鬼」というものの怖さを知っています。
”あの人に攻撃されるかもしれない、私も自衛のために力をもとう”
単純に言うとこの繰り返しで核問題までいっちゃったんですね。
力は、手に入れるよりも手放すほうが100倍難しい。
皆が「いっせーのせ」で武器を手放す日が来るのでしょうか。
限りなく無理に近くても、奇麗事でも、来ると信じたい。
結局私は、人を信じていたいのです。
2005.07.31  赤ゴジラ黒ゴジラ
もう7月も終わりですね。
ということで、最後くらいしっかり本の紹介をしましょう。
スカーレット・ウィザード〈1〉

スカーレット・ウィザード〈1〉
デルフィニア戦記と同じく、茅田砂湖さんの作品です。
全5巻+外伝1冊、コミック版1~2巻が発売中。
かなりSFちっくなファンタジーで、
スタイリッシュな絵柄と歯切れのいい文体が魅力だと思います。
デルフィニア戦記同様、こちらも常識に後ろ足で砂をかけて
光速で飛んで行っちゃうような人の集まりです。
 
黒ゴジラことケリーは、
相棒の宇宙船と共に宇宙を飛び回るお尋ね者の海賊です。
徒党を組まない一匹狼、かつ、往年の大海賊からも
「キング」と呼ばれるほどの腕前の宇宙船乗り。
一方の赤ゴジラことジャスミンは、大財閥の女総帥にして
軍で前人未到の記録・経歴を叩きだした凄腕の戦闘機乗り。
こんな二人でハーレクイン・ロマンスをやろうというんですから、
もちろんただで済むはずがありませんね。
彼と彼女の大活劇を、是非その目で確かめてください。
お話の面白さももちろんですが、随所で噴出さずにはいられないのに、
その奥に流れる深いテーマがどうしようもなく切なくて泣かされる所も、
私が茅田さんの作品を好きな理由のひとつなのです。
 
外伝でデルフィニア戦記の世界とリンクしていて、
その後金銀黒天使が主役の暁の天使たちに続きます。
賛否両論ありますが、もう楽しんだ者勝ちだろう!と。
「カーテンコールのようだ」というレビューがありましたが秀逸だと思います。
オールスター総出演、夏場に爽やかな笑いをどうぞ。
ピルグリムの熱に浮かされたまま7月が終わりそうです。
まだ、まだちゃんと紹介してない!
というわけでお約束の茅田砂湖さんをご紹介。
デルフィニア戦記全18巻化粧箱(沖麻実也・画)セット
 
7月のオススメでも紹介していますが、一押しファンタジーです。
『デルフィニア戦記』全18巻(中央公論社C・NOVELSファンタジア)
一部(1~4)と二部(5~18)に分かれていまして、
一冊読んだが最後、ラストまで読み進みたくなる怒涛の展開が待っています。
夏休みの時期だからこそ勧められる本というか(笑)
個性的なキャラクターに肉厚な世界観、思わず笑っちゃう会話、
ドラマティックな展開に込められた熱いメッセージが魅力的。
「常識ってナニ?」と胡乱な目で問いたくなるほど
非常識な人たちのオンパレードには、抱腹絶倒阿鼻叫喚。
中学~高校生ぐらいから大人まで楽しめる本です。
沖麻美也さんによる美麗な挿画も魅力の一つですが、
ちょっと恥ずかしいわと言う方には中央公論新社版(挿画なし)も有。
 
麻薬のような本なので、画像では18巻セットを使用しましたが、
初見の方にはとりあえず1~4巻を読んでいただきたいです。
息もつかせぬ展開にドキドキハラハラ、大笑いして大泣きして、
初夏を吹き飛ばしてみてはいかがでしょうか。
2005.06.30  りかさんと一緒に
りかさん

6月最終日なので、6月の一押し作家・梨木香歩さんの『りかさん』(新潮社)をご紹介です。
先日出先で見かけて衝動買いしたのですが、いい本でしたよ~。
大好きなおばあちゃんに「リカちゃん人形が欲しい」といったら、
送られてきたのは日本人形の「りかさん」。
がっかりしたけれど、このりかさん、不思議な力を持った良いお人形だったのです…。
と、主人公の女の子とりかさんが人形にまつわる不思議を体験するお話なのですが、
読んでいて心がじわじわあったかくなってくる本です。
 
中でも好きなくだりは、りかさんが主人公に向かって
「胸の中に”やさしい気持ち”を見つけたら、それをたくさんにするんです。
胸いっぱいになったら、それでそっと包んであげる感覚」
みたいなことを言う所。(うろ覚えですいません)
やさしい気持ちを胸いっぱいにして、
包まれたらきっと刺々しい気持ちも溶けてなくなるんじゃないかな。
動物や赤ちゃんを目の前にして沸いてくるような、あたたかい気持ち。
いつも忘れず在りたいものです。
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